眼科医 吉野健一ブログ相談室

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他院で受けたレーシック術後のお悩み(フラップトラブルか?)

●●●●様:

メール拝読しました。
以下@でお答えいたします。
お名前:●●●●
年齢:30代後半
性別:女性
送付先ご住所:〒410●●●● 静岡県●●●●
メールアドレス:●●●●@gmail.com
ご相談内容:
セカンドオピニオンの必要性を知りたいです。


@まず、セカンドオピニオンの必要性があるかは否かは、主治医の説明が理解できない、または納得いかない場合にその道のエキスパートに第3者的立場からの見解を聞きたいか否かということによります。


12月16日にとある医院でレーシック手術を受けました。
私は近視はなく、100パーセントの乱視です。
術前の適性検査の視力検査では両目とも1.0ありました。


@ということは近視や遠視がなく、視力も乱視はあるがぼやけた(1.0)は見えていたということでしょう。それでもご自分も納得した上で手術をお受けになったということは、その乱視は手術にて治した方が良いほど強かったのではないかと推測しますが如何でしょうか?


当初10分から15分程度と言われた手術ですが、手術中に、黒目の状態が良くない(医師の間では「黒目がゆるい」と言うじょうたいだそうです)ことが分かり、途中で執刀医が変わったりし、20分近くの手術だったようです。


@黒目の状態が良くない(医師の間では「黒目がゆるい」)という表現ではいまひとつ正確な状況が把握できないのですが、何らかのトラブルがあったことは確かなようです。レーシック手術では角膜フラップを作成しますが、その際に使用した器械はフェムトセカンドレーザーだったでしょうか?それともマイクロケラトームだったでしょうか?前者(フェムトセカンドレーザー)を用いた手術の方がより安全に角膜フラップは作成されるのですが、もしこれでトラブルを起こしたのであるなら手術時に吸引リングが外れたのかもしれません。もし後者(マイクロケラトーム)の場合には、特に角膜乱視が強い場合に、1)角膜フラプが薄くできる、または穴が開く(ボタンホール)、または、2)角膜表面が擦過により傷ができるということが考えられます。


翌日になってみると、右目は乱視が強くなり、ブレ(重なり)の幅が広くなっていました。左目はボヤけてしまいました。
黒目の状態が良くなく、今は傷がついているから、それが治れば視力も安定すると言われました。
本日12月23日、1週間検診に行きました。
この1週間で、手術直後のブレた視界から全く変化ありません。視力検査をしたところ、右目はブレがひどいまま。左目は、術前1.0あったものかわ0.4に落ちていました。


@上記1)の場合はやや厄介です。上記2)の場合には程度にもよりますが、時間が解決する可能性はあります。診察で状況を拝見することができないので何ともお答えのしようがありません。


今日の先生は、こういう状態はよくあることで、目の傷が治れば視力も戻ると言いますが、このままになってしまうのではないかと不安です。


@よくあることとは言えないと思いますが、その程度により予後は決まります。もっと詳しくお話を聞かなければお答えのしようがありません。


よくインターネットでは、次の日から視力が回復する、とありますが、私のような状態の人もいるのでしょうか。今の医院ではなく、別の医院に行った方がいいのでしょうか。


@確かに通常、ほとんどのケースは次の日から視力は回復します。今回は滅多には起きない何らかのトラブルがあったことは確かなようです。


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