眼科医 吉野健一ブログ相談室

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ICL情報

●●●●様:
先日ご質問いただきましたICLの概要につき、下記に記します。
合併症についてのデータ、計3つのファイルを添付します。(←はてなダイアリーからはてなブログへの移行により消失>_<)

1.【欧米における承認年月日と手術件数】
<承認>
欧州CEマーク取得 1997年7月
米国FDA取得 2005年10月
<手術件数>
2001年〜2012年12月の期間にて37万眼の手術件数
2.【白内障を発症した率】
同意書の中にも記載がありますが、以下2点の資料を添付します。
・ICL臨床成績(米国FDA、日本治験結果のまとめ)
・FDA治験資料(5year follow up 和訳版)
なお、国内治験については以下に補足します。

<国内治験結果について> *国内治験 審査報告書より抜粋
術後3年以上のフォローアップ患者で発生した14眼の水晶体混濁について、年代別に見ると、20代以下0%(0/6眼)、30代4.3%(1/23眼)、40代12.5%(2/16眼)、50代52.9%(9/17眼)、60代66.7%(2/3眼)となり、高齢層に多く見られた。

このうち、挿入時にレンズと水晶体との接触が疑われたものが2眼(43歳、55歳)、レンズサイズ選択が短かったことによる水晶体接触によるものが2眼(31歳、44歳)、その他物理的侵襲などの直接原因が見当たらず、加齢との関係が大きいと推測されるものが10眼(全例50才以上)である。

また、強度近視自体の合併症として白内障が知られており、その頻度は一般の2倍とも言われていることや、強度近視の方が白内障への羅患がより早期であるとの報告もある。本品の移植(挿入術)は高齢者、特に50歳代以上は水晶体混濁についてハイリスクであるとする報告もあり、本品が販売されている欧州では年齢に制限は無いものの、米国では上限を45歳と定めている。

単純に年齢のみで適応・非適応を区分することは困難な面もあるが、適応を選択する上で1つの重要な基準であると考える。

吉野眼科 吉野医院長
いつも大変お世話になっております。
●●です。
大変御忙しい所,ICLの詳細についての資料ありがとうございました。
これから,熟読させて頂きます。
まずはメールを受け取りましたので連絡致します。
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